2019-06-20 第九夜 気が付けば、高血圧になっていた。 まだ薬には頼るまいと、塩ラーメンのスープを残し、カゴメのトマトジュースを飲んだ。 にわかには、信じがたい味がした。 子供の時分に打ちのめされた、あの強烈なクセがほとんど無くなっている。 飲み口は至ってマイルド。時にフレッシュな口当たり。 自分が歳を取ったからか。たゆまぬ技術の進展か。 革新的な味に心底感心したあと、改めて剣菱をあおり、塩辛をつまむ。