茶せんを懐にしのばせたまま、しばしば利休は町へ下った。 はき慣れたワラジの底は赤い。まさしくルブタンの、別注品だ。 茶室は宇宙だと、一度も思ったことはない。 誰かが引きこもりの口実に、使っていただけである。 日頃から利休は、旬の物を求めていた…
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