台所夜話

食べ物にまつわる夢の話

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

第十九夜

長い夏になりました。 ようやく秋かと思ったら、細いサンマが回って来ました。 今年はどこからも、巨峰が届かずに秋。 「カツオはいつ戻ってきたのか」 それにはきっと、長い言い訳が必要だ。 栗の爆弾を踏んで、タイヤを一本パンクさせた秋。 鉛筆の様なサ…

第十八夜

今の曲、ベートーベンの「月光」でした。 すすんで十五夜に聴く事はないね。 まだまだ宵の口。誰も寝てはならぬぞ。 今宵、有次の包丁が、月の光に照らし出されているうちは、寝てはならぬと錦の料理人は言う。 月見団子がないから代わりに、玉ねぎさん太郎…