台所夜話

食べ物にまつわる夢の話

第四十三夜 きゅうりの糠漬け

糠漬け始めました。

ある日突然、私の妻が。

以前もそんなことがあったが、いつの間にかやめてしまった。

理由はいったい、何だったかな。飽きて、やめたのかも知れないな。

まあ良い。余計なことは、あえて聞くまい。

なにはともあれ糠床が、家にあるって素敵なことだ。日々の暮らしに新たなリズムが生まれるからね。糠床混ぜっ返してさ。あれって一日一回するんだっけか。

今はきゅうりを漬けているけど、まだまだ角が立った味だ。糠が本領発揮するのはもう少し先と妻は言う。糠とは育ててナンボのもんだが、今回長続きするだろうか。